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  • TOPICS2022.05.28

クラフトビール市場急成長のわけ

最近、飲料業界でブームを呼んでいるのが「クラフト◯◯」というジャンル。 クラフトジン、クラフトコーラ、クラフトジンジャーエールなど、名前に「クラフト」が付く飲料をよく目にするようになってきました。 その中でもクラフトブームのはしりといえば、やはり「クラフトビール」ですよね。

クラフトビール

そもそもクラフトビールって??

大手メーカーから販売されている一般的なビールとクラフトビールの違いを、皆さんはご存じでしょうか。 一般的なビールは、味の均一化を目指し、安定した美味しさを造り続ける技術と徹底した管理のもとで大量製造されています。 一方、クラフトビールは、小規模の醸造所で原材料や発酵温度、発酵時間などを、それぞれのビールに合わせて細かく変えていきます。 中には、様々なフルーツの果汁やスパイスを加えて作られることもあり、つくり手のこだわりや個性を感じる製法が特徴です。

スパイス

現在は第三次クラフトビールブーム

クラフトビール自体は、ここ数年でいきなり現れた商品カテゴリーではありません。 その歴史は、ビールの醸造免許の下限となる製造量が、2000キロリットルから60キロリットルに緩和された1994年に遡ります。 規制緩和をきっかけに90年代半ばから後半にかけておこった第1次ブームと、2000年代後半の第2次ブーム。 そしてここ数年の第3次ブームと、大きく3回のうねりを経ている日本のクラフトビール市場。

現在、国内には500カ所以上のブリュワリーが台頭し、最近ではコンビニやスーパーでも、 小規模生産者のビールが取り扱われるようになってきました。ビール市場全体を見ると、 まだまだ1%程度のシェアしかないクラフトビールですが、年々縮小傾向にあるビール業界のなかで、 実は順調に販売量を増やしているのだそうです。

ミレニアム世代

クラフトビール市場を支えるミレニアム世代

クラフトビール市場が今再び迎えているこのブームには、ミレニアル世代の消費傾向が大きく影響していると考えられます。 ミレニアル世代は、1980年から1995年の間に生まれた世代と定義され、市場の消費者の中で、現在働き盛りを迎えているグループ。 アルコール離れが進んだ世代とも言われており、「とりあえずビール」の日本文化もこの世代間ではなくなりつつあります。

現代社会の消費を支えるミレニアル世代は、カスタマイズされたものや特殊なものを好む消費傾向を持ち、 生産地や生産ストーリーにも強い関心を持ちます。また、オリジナリティがあり、信頼・共感できるものだったら、 ちょっと高くても買うというのがこの世代。「吞まなくても平気。でも、あえて呑むならこだわりあるものを」と、 職人技かのように丹精込めて作り上げられるクラフトビールに好感を持つのも納得です。

大量生産・大量消費の生き方を見直そうとする現代社会。職人文化に注目する動きが世界的に見ても活発化しています。 「つくり手がつくりたいものをつくる」というこだわりと多様性に富んだクラフトビール市場は、今後益々注目が集まり、 成長していくことが予想されるでしょう。

ビールが一層美味しく感じられるこれからの季節、ぜひ皆さんもお好みのクラフトビールを探してみて下さいね。

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